今目の前にあるもので
好奇心旺盛と言われることが多かった。でも単に、何かと目移りしやすい性格というだけなのだと思う。
書店ではいくらでも時間を潰せる。昼休み、食事は15分で済ませて残りは本屋で過ごすことが好きだった。興味ある棚から始まり、飽きると適当にふらついて平積みになっている新刊を眺める。立ち読みはあまりしない。
そろそろ帰るか、と決めてからも、出口まで歩く途中に表紙が目に入ると立ち止まってしまう。なので、意図的に目を逸らしてなんとか抜け出す。
どれだけ小さな書店でも、読み切れないほど膨大な本がある。数日で入れ替わる本もあると考えると、少しでも気になったものは手に取っておきたい。一生出会わない可能性もあるから。
でもそうやって購入しても、それで満足してしまうということもよくあったりする。積読になる。家にあるのはそうやってたまたま出会ったり、足を運んで購入した本が多い。せっかく家にそういうものがあるのに、外に目がいく。
それが最近、そうでもなくなってきた。毎日文章を書いていることが少なからず関係している気がしている。
毎日やる、ということを何でもいいから続けていると、生活の解像度が上がっていく感覚がある。自己啓発みたいで嫌だが、どうでもいいことでも、続けると変化の実感が湧いてくる。
目の前にあるもので発見があると、そこを追求するのも悪くないな、という気持ちになる。外向きだった希望が内向きに向いているのかもしれない。
単に年齢と好奇心が反比例しているだけの可能性もある。